古すぎて使えない指輪。。。そうだリフォー…
継承された指輪を溶かし新たな歴史を刻むジュエリーリフォームとは?
- Blog ジュエリーリフォーム ダイヤモンドのジュエリーリフォーム 立爪リング 指輪 リフォーム
- (最終更新日: )
- 投稿者:国家検定1級技能士 深沢友貴
指輪を溶かし新たな命を吹き込むお手伝い
ここ数年当店のご依頼で『相続や継承された指輪を溶かしてリフォームする』方が急激に増えてまいりました。
ご家族様の精神や思いを大事に受け止め、それを指輪という形にされる方が本当に多く当店をご利用されます。
日本人が本来持つべき清き心と言いましょうか、承る私達も日本人として心が落ち着く作業です。
写真はご親族様から相続された指輪達です。
『これらを使って指輪を作り、家族と常に一緒にいられる状態でいたい』という強いご要望でした。
2つに割れている指輪は、ご家族様に理由があってやむを得ず切断したプラチナの指輪。
立爪の指輪はご商売をされていた頃の、ご自分で購入された大切なダイヤモンドの指輪。
K18の甲丸リングはご夫婦同士でプレゼントされたモノ。
ご両親様の思い出がたくさんたくさん詰まったジュエリーです。
こちらの3点を使ってリフォームのご依頼です☆☆☆
資産価値として今後も活かせるのもダイヤモンドの魅力です
今回のメインストーンは立爪リングに付いている0.52カラットの大粒のダイヤモンドです。
ご希望はシンプルかつ普段使い出来るデザインです。
お客様のご要望を確実に作品へ反映させる為、デザイナー乙未と私クラフトマンTAKAが
三位一体となりヒヤリングさせて頂きました。
当店の最大最強の特徴でもあります。
的確なヒヤリングにより最大限のバリューをお届け
更にヒヤリングによりリフォームのご予算、納期などのご希望を隅々まで追求し
最終的なデザインご提案が可能となります♪
グレードも高いダイヤなので、その価値を最大限に引き出せるご提案をさせて頂きました。
あと大事なことですが、お客様と当メゾンとの相性が合うかどうか?
実はここ大事です。
最終的にデザイン案3パターンほどに絞らせて頂きました。
ここで当メゾンのジュエリーデザイナー乙未の高い能力が発揮されます。
お客様の想像するモノとの綿密な擦り合わせが出来てこそ!最大限のバリューをお届けする事が可能です☆
この度はデザイン1に決定しました。
それでは溶かして作る指輪の工程を見ていきましょう!
いよいよ地金の溶解の段階に入りました。
今回はPt900とK18のコンビの指輪になりますので。。
パーツ部分のK18を溶解~指輪のアーム部分を作る為のPt900の溶解~ダイヤが留まるシャトン
の部分の溶解、と3回に分かれます。
写真はプラチナの溶解シーンです(汗
溶解用酸素バーナーで一気に湯の状態にします。*湯:貴金属が熱により融点を超えた状態のこと
その温度1800℃ちかく!!!
当然プラチナも蒸発域に入っていきます(貴金属も蒸発するんですよこれが)
工房が一気に真夏の気温になります^^:
写真は吹き上がった地金で、既に指輪と金のパーツを私が圧延加工したモノ
(途中工程は割愛します。動画に納めてありますのでまた後日にでも)
丸いのはプラチナで、溶けて一度湯になり丸くなって固まったモノです。
このまん丸の塊を矢坊主という道具を使って肉出ししていきます。
それを削ったり加工して次の写真の様な形に持っていきます。
この状態では『押し金』といって削りシロを残した状態です。
後々削ったり磨いたりするので、この時点ではピッタリに作らないのがモノ作りのセオリーです。
自宅を作る木材と同じなんです。。削りカス出ますよね。
ギリギリまで攻めたパーツ同士を今度は慎重にロー付けしていきます。
指輪のカーブに沿って曲げて加工したK18パーツを最後にロー付けします。
簡単に見えますか?(笑)
家族の思い出がたくさん詰まった指輪がもうすぐ完成します
さて、もうここまでくれば製作工程段階でいうと8割といったところでしょうか。
残りは刻印~真円サイズ出し~仕上げ~石留~最終仕上げという工程を経て完成です♪
今回のこちらのブログは前編後篇でお伝えしていきたいと思います!
次回は『完成の図』と『お客様から頂いた生の声』を織り交ぜながらお伝えしていきたいと思います^^
次回楽しみにされていて下さい!!
この度はこの様な神聖な作品作りに関わらせて頂きこころから感謝申し上げます。
他の継承ジュエリーに関しましてはこちらから
ポータルサイトで当店をご紹介頂いております↓
『東京のジュエリーリフォーム店10選。でもどう選べばいいの??』
お読み下さり誠にありがとうございますm(__)m