ジュエリーTAKA所蔵の歴代師匠の作品達

歴代師匠の作品達

三代続く師匠達の作品を所蔵しております


私がこの仕事に従事するきっかけになったのは、まだ20歳の頃に社会も知らず途方に暮れていた時に出会ったその方がきっかけでした☆

その方は「宮入袈裟雄」さんです。

刀匠、人間国宝:宮入行平氏の弟さんで、人間国宝:安藤薩雄氏の愛弟子。

元御木本装身具(ミキモト) デザイン室長。 パリ万博に出展した「矢車」などのメンテナンスやレプリカなどの製作を担当されていました。

人生の節目にこの様な素晴らしい方に出会った意味は、今考えても必然でありそして今もなおこの仕事に従事している事を考えると、この方を語らずして今はないと言っても過言ではありません。

私が20歳の頃のペーペーから仕事場をはじめプライベートでも可愛がってもらって、年始には毎年宮入さんの自宅で当時の会社の現代の名工の先輩方と共によく遊びに行ったものです。

生前に宮入さんが 「友貴、作品預かってくれないか。お前だったら大丈夫そうだ」

と渡された作品が数点、それ以来当店で預からせて頂いております。

その作品の一部をご紹介いたします。

 

宮入袈裟雄 作 帯留
宮入袈裟雄 作 帯留

題名:葡萄 帯留めです。 素材:赤銅、金ケシ 技法:打出し技法

赤銅とは銅に金が1~3%含有されたものをいいます。それを煮込み着色でこの様な絶妙な黒々した色になります。金の含有量で表現される色合いが変わるのが特徴です。

 

宮入袈裟雄 作 帯留
宮入袈裟雄 作 帯留

題名:木目金帯留  技法:打出し技法

木目金とは日本の伝統工芸の一種で「金太郎飴」を想像していただくと分かりますが、3種類ほどの金属を重ねてくっ付けて、彫って叩いてを繰り返した結果出てくる模様の金属をいいます。

宮入氏がきっと故郷の千曲川に浮かび流れる花ビラを表現された作品かと想像します☆

 

宮入袈裟雄 作 ブローチ
宮入袈裟雄 作 ブローチ

題名:銀草花文 パール付ブローチ 技法:打出し技法

御木本出身ならではのパール使い☆絶妙なニュアンスが立体的な作品とのマリアージュを醸し出しています。

これぞまさにジャパニーズジュエリー♬

宮入さんは私にとっての位置づけは「大師匠」です。この様な作品を所持しているだけでも責任重大です。この様に大先輩から譲り受けた作品、そして引き継がれた道具など、DNAを私自身後世に残していく事が使命の一部にあります。

本当に良い物とはいったい。。。

この作品を見ていると今の日本のジュエリーのあり方に疑問を感じそして考えさせられます。そして師弟関係が崩壊しつつある今のこの世の中で、果たしてこれらの作品を私の代から引き継ぐ者が一体どこにいるのだろう?。。。

ファストファッション、大量生産大量消費、本物を知らない人たちが増え続けるこれからの次代、

考えなくてはなりませんね。

さて次回は宮入袈裟雄氏の師匠である、人間国宝:安藤薩雄氏の作品をご紹介致します!

人間国宝が製作した作品

そしてその次は私の師匠である、久保田耕一氏の作品もご紹介したいと思います。

凄い!!3代師匠の作品を維持そして所蔵しているのは当店くらいかもしれませんね(笑)

*作品は当店所蔵。非売品です。

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